【報告書】「AI活用勉強会」第1回 ‘ハードウエア技術から知るAI’(2019年07月31日)

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開催日:
2019年07月31日
開催場所:
パセラ 横浜ハマボールイアス店(JR横浜駅西口から徒歩5分)

イベントリポート

JWEFメンター部会 庭野 真理子

今、世の中はAI専門家もそうでない人もすべての人にAIのリテラシーが重要になってきています。さらに、人生100年時代、技術の進化は日進月歩…私たちはいつでも目利きできる技術者として、実際にビジネスを創る者として、誰のどんな問題を解決できるかをデザインしたいという思いから「AI活用勉強会」をスタートさせました。

第1回のテーマは、「ハードウエア技術から知るAI」です。

大量のデータをAIで処理する前提となるデータセンタの仕組み、さらに一歩踏み込んで、CPU、メモリ各ハードウエアがデータセンタの消費電力に与える影響度から、この度のAIブームの発端となった猫の画像処理の事例を使ったディープラーニングの仕組み(ニューラルネットワークを構成するたくさんのパーセプトロンを、人に例えるとわかりやすい!)、5Gの発展を見据えたエッジコンピューティング技術におけるメモリの役割といった最新技術までストーリー仕立てにお話しいただきました。また、モーターの異音検知や半導体メモリの品質改善など最新の事例についても情報交換し、製造業の分野でも想定以上にAIを使ったビジネスが進んでいることが分かりました。

特に気になったのは、AIをもっと「エコ」に動かそうというトレンドです。例えば、Googleがディープラーニング用に開発したプロセッサTPU(Tensor Processing Unit)。演算を8bit単位にしてわざと精度を落とし、少ない面積と電力で多くの演算器を集積できるのが特徴。「学習」ではなく、「推論」への利用に特化することで、AIをよりユーザに近いところで簡単に動かそうという時代のコンセプトが見えてきました。

昨今、AIに関するセミナーはたくさん開かれていますが、今回ご登壇いただいた龍さんには「ハードウエアから知る」というテーマにこだわったこの度の企画を、当日までたくさんの準備を経て実現してくださり感謝いたします。また、ご自身のリアルな興味や業務上の課題にもとづき、たくさんの質問をしてくださった参加者のみなさん、ありがとうございました。いつ、どのように技術が進化しても、「自分が技術の中心にいないのでは?」と悩むことなく、常に目利きを行えるよう努力を続け、自分の仕事や生活に生かしていくことが大事だと実感しました。

今後の勉強会では、実際に『誰のどんな問題を解決できるか』という課題に迫り、実際の学習・推論モデルやこれらをビジネスに落とし込んだ事例などをふまえながら、AIの導入ありきに陥らない、ビジネスでの使いどころについて学びを深めていければと思っています。こんなことを知りたい、こんな話題を提供できるという方、是非一緒に企画しましょう!

 

  

  • 参加者からの感想

個人会員 西元 典子さん

初めての部会参加でちょっとドキドキでした。おいしい食事の中で勉強会でしたので
ドキドキはどこかに行ってしまいました。仕事がらAIに触れることも多いのですが、
超難しい話でついていけなかったらどうしようと思っていました。最初の庭野さんの説明であらためてAIに向き合う準備ができ、一緒に勉強すればいいんだと落ち着き、広く深く難しい内容をとても分かりやすくご説明される龍さんのトークに引き込まれました。

 

  • 参加者アンケート

「ディープラーニングの原理をより深く理解できました」

「広く浅く知識を得られた。情報工学専攻、画像処理の研究室だったので久々に復習できた」

「もう少しゆっくり双方向のトークをしたかった!」

「講師との距離が近くてよかった!」「カラオケルームでも勉強会ができる!」

「現在、機械学習を独学で勉強中。次回は簡単な実演や実装などもみんなでやってみたい」

「AIの成功事例や活用の際のビジネス的視点を知りたい」

イベントの元記事

http://jwef.jp/activity/setevt_20190617174627854363660262.html

参加人数報告

個人会員:
3名
法人会員:
10名